【最新】神戸大学法学部三年次編入合格体験記【H31年度】

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大学編入
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皆さまこんにちは。平成31年度神戸大学法学部3年次編入試験に合格いたしましたメビウス(TwitterID;@rejumeagetoku4)と申します。今回ご縁がありましてコタニさんのサイトに編入試験の合格体験記を寄稿させて頂くことになりました。神戸大学法学部の3年次編入試験を受験しようと考えている方のお役に立てれば幸いです。

大学編入を思い立った経緯について

私は一般入試で某国公立大学に不合格だったため某関関同立の法学部に進学することになりました。大学入試の結果には少々落胆しましたが、小学校の頃からの目標だった法曹になることでそれまでの人生における受験に関する数々の過ちを水に流そうと思いました。そのため別の大学の法科大学院に入る気マンマンの私は特に友達を作ったりサークルや部活に入ったりする意味を見出せず、ダラダラとした生活を送り1回生を終えました。

そして春休み、アルバイトをして貯めたお金で司法試験のための講座をローンで購入しました。しかし諸事情(家の経済的事情、私の勉強態度、法曹を取り巻く状況など)により法曹への道を断念せざるを得なくなりました。そして私には数十万円の負債だけが残りました。

私は法曹への道を断念し、民間企業に就職にすることにしました。民間企業に就職する以上は、なるべく大きな規模で待遇の良い企業に入社したいと考えたのですが、そういった企業に入社するためには学歴はもちろんのこと、大学時代に何に力をいれて取り組んだかということが重要視されるということが調べていくうちにわかりました。

大学生の方はお分かりの方が多いかと思いますが1回生の初めの入り方をしくじってしまうと、軌道修正するのは結構頑張らないと難しくなります。2回生から今の大学で友達を作ったりサークルや学生団体に入ったりするバイタリティーは私にはありませんでした。

そこで私は、もういっそのこと別の大学に入りなおして心機一転そこで友達をたくさん作って学問はもちろんですがゼミやインターン、就活などに打ち込むリア充キャンパスライフを送ろうと考えました。私にとって編入試験はこれまでの負債を帳消しにする徳政令のような意味合いを持っていたのです。この時、大学1回生の3月でした。

志望校選びについて

私が志望校を選ぶ際の軸は、「偏差値」と「実家から通えるか」と「法学部か」でした。偏差値に関しては、単に私が学歴厨だということもありますが、どうせなら今まで自分が関わってこなかったような、真面目で意識の高い人たちと交流するとともに、ハイレベルな環境で自分がどこまで通用するか知りたかったというのが理由です。

もちろん編入するにあたって学部を変えるのもアリだとは思いますが、私の編入の目的は大学を変えて心機一転リア充になるということであったため、不合格のリスクを避けるべく学部は変えないことにしました。
関西圏にあってなおかつ関関同立よりも偏差値が高く、法学部の編入試験を実施している学校は京都大学大阪大学神戸大学大阪市立大学でした。
京都大学は一瞬目指していましたがTOEFLの対策が自分には困難であったため断念しました。大阪大学は志望理由書を書くことと、英語の独自試験の対策をするのが少し億劫だったため志望しませんでした。大阪市立大学はちょっとした因縁(ご察しください)があったため志望しませんでした。

ということで、TOEICと法学と一般教養で受験できる神戸大学を志望校にすることにしました。

志望校を決定してから編入試験本番まで

まず受験校を決定してからはネットの合格体験記や、Twitterで編入情報を集めました。それらの情報によるとどうやらTOEICが700点中盤から後半、できたら800点台が必要だということでした。

そして神戸大学のホームページを見ると、法学の過去問が3年分落ちていたので見てみるとそこまで難易度は高くなく、2か月あったら合格するレベルだと感じたので、「よし、まずはTOEICで900点を取ろう!」と決意しました。

出願に間に合うTOEICの最終試験は7月の末にありました。しかし、リストラされたものの家族に言い出せず、会社に行くと見せかけて公園で時間をつぶすサラリーマンよろしく、大学の図書館でTOEICの対策をやると見せかけて勉強せずに帰るという日々が4月から7月末まで続きました。

私はこの時、大学の講義が終わる→図書館に行ってソシャゲ(ソーシャルゲーム)→YouTubeを見る→お腹すく→ご飯食べる→帰るというルーティンを確立していたのです。最終的に出願の際に提出したTOEICの成績は685点でした。

ただ、合格体験記を読んでいると680点ぐらいで合格された方を見かけたので、ポジティブな私は、「この人が受かるなら僕も受かるやん!法学と一般教養ガチるで!」と開き直って法学と一般教養の対策に力を入れることにしました。
 何が出題されるかわからないまま手探りで勉強するのは危険すぎると考え、過去問を入手するために8月後半から某予備校に入りました。予備校では小論文の演習の講座を受講して、インプットは自分で参考書を読んでやろうと考えました。
入手した過去問から出題される範囲や傾向を分析し、やるべき参考書を選定して、中古の本をネットや古本屋で集め、どうしても見つからないものについては新品で購入しました。
 8月からは法学や一般教養のための参考書を一日に2時間ぐらい速読で読みました。試験前日の夜、急に不合格になることが怖くなり、朝の1時に起きてほぼ半泣きになりながら必死でインプットしました。そしていよいよ試験本番を迎えたのです。

試験当日

大学に着くと受験生は受験生控え室で勉強していました、そして試験時間が近づくと試験が行われる部屋に移動しました。

当日のスケジュールは10時~11時30分 法学
13時~14時30分 一般教養 でした。

法学は「あ、これ大学の導入ゼミでやったところだ!あ、これ『現代法学入門』と『演習ノート法学』で勉強したところだ!あ、これ『基礎からの刑事法』に書いていた問題だ!」と進研ゼミモードに入ったため、かなりの手ごたえ(8~9割ぐらい)がありました。

昼休みはみなさんお弁当を食べていましたが、私は昼休みの間もネットで国際問題などについて調べたりして、最後の悪あがきをしていました。
「絶対グローバルな問題(難民問題とか貿易摩擦とか)問うてくるわw」と思っていましたがしかし、一般教養で問われたのはまさかの日本の選挙制度に関する問題でした。

問1は要約問題だったので出来たのですが、問2は自分の全く知らない単語を使って説明せよという問題でしたので面食らってしまい、「これは落ちたかな。」と感じました。そして5分ぐらい人生終わったモードに陥って、回答をやめてしまおうかなとすら思ったのですが、受験料や予備校代を払ってくれた両親と、中学受験の時に一生懸命勉強していた小学生ぐらいの自分に対してなんだか申し訳なくなり、「記念にとりあえず何か書いとくか」と単語の意味を文字から何とか推測して回答を埋めました。問3もなんとか自分の知っている知識を上手い具合にこじつけて回答を埋めました。手ごたえとしてはだいたい6割ぐらいでした。

試験が終わった瞬間は、「落ちた」と感じました。TOEICの点数が低かった私は一般教養でかなりの得点が必要だったため、こじつけや推測の回答をしてしまっては高得点は望めないと思ったからです。私は試験勉強中の舐めた勉強態度を悔いました。

試験後~合格発表

私は試験後の2,3日間は落ち込んでいましたが、その後は気持ちを切り替えてどのように立ち回れば就活でいい結果を残せるかということを考えていました。
そして合格発表当日の11月15日、私は大学で一般教養の授業を受けていました。ふと「そういえば今日は合格発表の日だったな」と思い、ふとtwitterを見てみると合格発表の掲示板の画像を神戸大学の編入生の方が投稿してくださっていました。私は自分の受験番号をはっきりとは覚えていなかったのですがなんとなく見覚えのある数字があったため、心臓がバクバクして居ても立っても居られなくなり大学を早退しました。そして家に帰って自分の受験票を確認したところ、そこには掲示板と同じ番号が記されていたのです。まさか合格しているとは思わなかったので「ウェーイwww」と思いました。遂に憧れのウェイ系の仲間入りができたのです。

合格後

編入試験後は落ちたと思っていたので「学歴がすべてではない。私は絶対に学歴で人を判断しないぞ。大学の偏差値などしょせん18歳時点での学力に過ぎぬ。大事なのはどこの大学に入ったかではなく、大学で何をしたかなのだ!」と編入試験後は自分に言い聞かせていたのですが、人間とは薄情なもので合格後はただの学歴厨になってしまいました。

2ちゃんねるの学歴系のスレや、Yahoo!知恵袋の学歴系の質問を見てニヤニヤしたり底辺youtuberの動画をダラダラ見たりして過ごす日々が2ヶ月ほど続きました。正直この頃が人生で一番楽しかったです

最近は約1ヶ月後に控えている新しい大学生活に恐怖でブルブル震えています。健康診断ではムダ毛を処理して行った方がいいか、入学式で隣の席の女子にいきなり手を握られたらどう対応すればいいか、カラオケでキーを上げてオク下で歌うと演奏中止を押されるのかなど不安でいっぱいです。でも私なりに精一杯頑張りたいと思います。

神戸大法学部の編入試験について

募集人数や合格者、倍率

平成31年度編入試験の募集人数は20人。合格者は17人で、受験者数は70人弱でしたので倍率は約4倍でした。ワンチャンス狙いの記念受験勢も割といるので実質的な倍率はこれよりも少し下がるでしょう。ある程度の得点がないと募集人数内の順位に入っていても落とされてしまいます。

しかし裏を返せば、ある程度の得点がとれれば合格することができるということなので、周りの受験生との闘いというより、試験問題との闘いというわけです。某予備校での面談では7割とればだいたい受かると言われました。私は低いTOEICの点数と合わせると7割も取れた気がしませんが、思いのほか専門科目と一般教養が良かったのかもしれません。点数の開示がありましたら報告したいと思います。

試験内容

英語100点(TOEICもしくはTOEFL)+法学概論100点+一般教養(小論文)100点

TOEICの点数の換算方法は公表されておりませんので詳しいことはわかりませんが、700点中後半から800点代をとれれば戦えるというのが通説です。

しかし、私は600点台後半でも合格していますから、法学と一般教養で高得点を取ることが前提ではありますが、600点台でも編入試験を受けてみる価値は大いにあると思います。もっとも、TOEICの点数は高いに越したことはありませんから、かなりのハイスコアを叩き出さない限りは7月末のTOEICまでなるべく高い点数を狙ったほうがいいんじゃないかと思います。

法学概論は特に範囲などは定められていませんが、過去問約10年分を見ると基礎法学刑法民法憲法から出題されています。もし万が一いきなり行政法や刑事訴訟法、民事訴訟法が出題されても受験生はきっと答えられませんから対策する必要はありません。調べればネットに過去問が落ちている(公式HP以外にも)ので見て頂けたら分かるかと思いますが、基本的な概念の説明をさせる問題、穴埋め問題(めったに出ませんが)、事例問題等々が出題されます。難易度はそこまで難しくありません。少し真面目な法学部生ならこれぐらいは知っておかないといけないというレベルの知識の理解が問われます。ただ範囲が明確に定められていない分対策が難しいというだけの話です。
一般教養はちょっとした論説文を読んで問1で要約、問2と問3で自分が持っている知識を使って何かしらを書かせるパターンが多いです。論説文のテーマは本当に多種多様で、国際レジームに関する文章、選挙制度に関する文章、歴史についての文章などが過去に出題されています。それでは合格するためにはありとあらゆる分野の専門書を読まなければならないかというとそういう訳ではありません。ちゃんとこの分野を押さえておけばなんとかいろんな問題に対応できるという分野があります。詳しい対策方法については後述します。

試験対策について

TOEIC

私はTOEICに関しては前述の通りほとんど勉強しておりませんので有益な情報をお伝えすることはできません。コタニさんに教えてもらってください(*^_^*)

法学

法学に関しては、基礎的な概念の理解を問われることが多いので基礎の理解を徹底するために、初学者の方はもちろんのこと既修者の方も入門書からしっかりと勉強されることをオススメします。
勉強の手順としては過去問の入手&問題の傾向・難易度の把握→教材の選定→インプット→過去問や演習用教材を使用してアウトプット練習というのが王道かなと思います。

時間があれば過去問は10年分、制限時間90分を測りながら解いた方がいいです。そうすれば試験レベルに慣れますし、試験本番で時間配分を誤って時間が足らないという事態が起こるリスクが小さくなるからです。

しかし、私は前述の通りあまり勉強時間を確保できませんでした。そのため過去問を見ながら自分だったらどんなことを書くかという想像をしていただけで過去問を実際にフルスケールで書くということはしませんでした。私はアウトプット練習を自分の持っている知識をうまく伝えるための作法を身につけるためのものと捉えていたからです。
逆に言えば論述の作法さえ身についていればアウトプットの練習をする必要はあまりなく、過去問を解く時間をひたすらインプットに充てて、インプットした知識を試験本番で論述の作法を守りながら書けば合格すると思っていたからです。もっともこの考え方は極端な考え方ですので受験生の方はマネしない方がいいかもしれません。論述の作法については後述します。

一般教養

前述したとおり一般教養では多種多様なジャンルの文章が出されますから、出そうな分野の本を読んで狙い撃ちというのは非常に困難です。しかし、過去問を分析してみると、このあたりの知識を持っておけば多くの問題に対応できるというものはあります。それは「世界史(近現代史)」と「政治経済」、そして「時事問題(社会問題や国際問題が中心)」です。

やはり法学や政治学という社会科学を学ぶにあたり、これらに関する最低限の知識は持っておいて欲しいという大学からのメッセージでしょう。

私は、世界史に関しては詳しめの世界史の教科書、政治経済も詳しめの政治経済の教科書、そして政治学のテキストを読んでいました。
時事問題は、政治経済の教科書と小論文のネタ本、Twitterやニュースサイトで社会問題や国際問題を把握してネットで検索し、それらの問題ついてのジャーナリストや大学教授、ブロガーの意見をスクショしてスマホにストックしつつ、自分もその問題について色々と思索に耽るという勉強方法をとっていました。

使用教材

法学の使用教材

法学に関しての使用教材は全て私のTwitter(@rejumeagetoku4)の固定ツイートにレビュー付きで載せておりますのでそちらを見ていただけたらと思いますが、基本的には入門書→入門書よりもちょっと詳しめの本、という流れで読めば私の紹介している本以外でも、どの本を選んでいただいてもハズレはないと思います。学者の先生が書いた本以外にも予備校が書いた本や、公務員試験用のテキストなども有用だと思います。自分に合っていて勉強が長続きしそうな本を選んでください。しかし『演習ノート法学』と『基礎からの刑事法』に関しては本当にオススメですので是非読んでみて欲しいです。

一般教養(小論文)の使用教材

詳説世界史研究』、『詳説政治経済研究』、『有斐閣アルマ 現代政治学』『小論文の時事ネタ本』『小論文これだけ!法深堀り編』『大学院・大学・編入学を目指す社会人のための小論文講座』『落とされない小論文』以上です。

一般教養は範囲が広すぎて読んだ方がよさげな本はたくさんありますが、私はあまり一般教養にばかり時間を割いてもいられなかったので、

政治経済系の本                          世界史の本                            小論文の書き方の本

に絞って勉強しました。法学や英語に充てなければならない時間と試験までの時間を考慮しつつ、使う教材を決めていくことをオススメします。

正直私自身、一般教養の対策の解は見出せていませんので、もっと別に読んだ方がいい分野の本ももあるかもしれません。しかし、1つ言えることは小論文はとにかく論述力が大事ですので、小論文の書き方的な本は1冊は持っていたほうがいいと思います。

論述の作法について

論述の作法を守ることは非常に重要です。せっかく自分の知っている内容の問題が出たとしても、それを上手く採点官に伝えることができないと意味がないからです。
採点官はあなたが答案を作ったプロセスを知ることができません。答案だけを見て点数を判断するということを強く意識しましょう。
論述の作法を守って論述問題を解くとなかなかそれっぽい答案が仕上がりますので、採点官からのウケは良くなります。よほど法律学習者としてのセンスを欠いた答案でない限り、多少間違っていたとしてもバッサリ減点を食らうことはないでしょう。

例えばフィギュアスケートで間違ったジャンピンググフォームで1日10時間トリプルアクセルを跳ぶ練習をしたとして、本番で自分ではトリプルアクセルを飛んだつもりでも採点官に「いやそれトリプルルッツじゃん」と言われてしまってはなんの意味もありません(ルッツってなんやねん)。しかし、完璧なジャンピングフォームさえ習得してしまえば多少回転数が足りなくても「おお、なかなか良いジャンプをしているじゃないか」と採点官に評価してもらえる可能性があります。
それでは論述問題のマナーとは何か、それは①「形式面を守る」・②「設問の要求にちゃんと答える「論理的な文章を書く」④「バランスの取れた意見を書く」ということです。

は大きくて濃い見やすい文字を書く、原稿用紙を正しく使う、字数を守る、1文1文は短めに書く、主語と述語は一致させる、小論文らしい言葉遣いをする、誤字脱字に気をつける、文字を消すときは2重線で消す、なるべく簡潔な言い回しをするなどです。そういったことが守られていないとあまり印象は良くありません。

ひどくグチャグチャな答案は最悪の場合採点してもらえなくなる可能性があります。試験の注意書きにあまりにも見づらい答案は採点しないと書かれていました。試験中は問題を解くのに必死であまり余裕はないかと思いますが、なるべく頑張って下さい。

はわざとらしいぐらい意識して文章を書いてください。みなさんも質問箱等で質問した際に感じたことがあるかもしれませんが、質問の要求に答えていない回答は見ていてイライラしてしまいます。採点官をイライラさせてはいけません。通っている大学の期末試験ではとにかくたくさん文字が書いてあれば多少設問の要求に答えなくとも単位が降ってくるかもしれませんが、編入試験はこちらが頭を下げて大学に入れてもらう試験です。大学の先生が私たちに問うてくださっている事柄についてのみ的確に、こびへつらうかのように回答しましょう。

私は、まずはその問題の質問に端的に答える→その説明、理由→もう一回結論という順序で論述しました。こうすると採点官もはじめに「お、こいつはこれからこの意見を正当化しようとするんだな。」と心の準備ができますし、自分も論述を書いている途中で何を書いているのか分からなくなるということがなくなりますのでおススメです。

例)「問 傍線部㈠という現象が起こる理由を制度名を挙げて説明せよよ。答 〇〇ということが起こるのは△という制度が原因である。→△という制度は〜という特徴を持っている。そのため××になり、〇〇が起こる。→したがって〇〇が起こる理由は△という制度が原因である。」

のような感じです。

③ですが、やはり、大学側としては大学に入ってゼミなどで在学生と対等以上に議論できるような学生が入って欲しいと考えるのが普通でしょう。しかし、そんな学生かどうかは文章の説得力から判断するしかありません。

その際の判断基準となるのが文章の論理性です。論理が飛躍している文章は書いてはいけません。論理が飛躍している文章とは理由を書かずに勝手に決めつけをしていたり、因果関係がめちゃくちゃになっていたりする文章です。

採点官に「なんでやねん」とツッコミをいれられるまえに、自分の文章に「なんでやねん」とツッコミを入れながら小論文を書きましょう。もしツッコミをいれられる余地があれば、そこはなぜそうなるかを説明しなければならない箇所ですのでキチンと説明しておく必要があります。

④についてはあまり極端な意見を書かないということです。「民主主義だ?貴様この野郎」「凶悪犯罪者は火あぶり、釜茹で、晒し首にすべき」「カール・マルクス、お前と戦いたかった…」とか書いたらヤバそうな人としか思われないので、もしそのような思想をお持ちでも自重して心にしまっておいてください。思想・良心の自由は憲法で保障されていますから(日本国憲法第19条)。

法律家や政治家がそういう思想の持ち主だと国が大変なことになりますよね。だから法学や政治学を学ぼうとしている皆さんも、バランスのとれた意見を書かなければならないということです。答案を書いているときについ熱が入ってしまうのはよくわかります。

しかしよく考えてください。採点官は答案を採点しているときは賢者タイムのはずです。私はそのような経験はありませんが、恋人と付き合っている時に温度差が気になって別れたりすることってありますよね。それと同じです。面白くないかもしれませんが淡々と正論を書き連ねましょう。
以上の論述の作法は法学と一般教養とで共通した部分です。

しかし法学には法的三段論法という独自の論述の作法があります。法的三段論法を使って問題を解くと、私法学の素養ありますよという非常に強力なアピールになりますので是非使って問題を解いてください。しかし、ここで法的三段論法を解説するには少し余白が狭すぎるため、ご自分で調べてください。
あとは、一般教養では要約問題が頻繁に出題されます。要約問題はテキトーに解くのではなく、ちゃんとしたロジカルな解き方があります。2019年2月10日に私の質問箱で要約の解き方関する質問に答えていますのでそちらを参考にしてみてください。

過去問の重要性について

どんな試験もそうですが、編入試験においては特に過去問が非常に重要な役割を果たします。一般入試は試験範囲が明確に定められており、どの大学も難易度の差はあれど似たような問題が出題されるのに対して、編入試験は大学ごとに出題範囲や傾向、形式が大きく異なるため緻密な過去問分析に基づくその大学に特化した対策をする必要があるからです。

一般入試の過去問は赤本や青本などが書店で売られているため容易に手に入れられますが、編入試験の過去問は非常に入手手段が限られています。

過去問の手に入れ方を紹介します。

大学に行って見せて貰う

これは、できる大学とできない大学、見せて貰える年数に上限がある大学とない大学、コピーできる大学できない大学、色々ありますので無駄足にならないようまずは問い合わせてみるのがよいのではないでしょうか。

合格者に貰う

Twitterなどで合格者を探してその人に頼んでみましょう。大半の人は私も含めて既に捨ててしまっていると思いますが、幸運にも過去問を持っている合格者に出会えたらラッキーです。受かったらちゃんとお礼を言いに行ってくださいね。

編入予備校で貰う

お金は結構とられますが、この方法が一番確実です。予備校はあらゆる大学のあらゆる年度の過去問を持っています。ちなみに予備校によるのかもしれませんが、私が通っていた予備校は、専門科目の答案例はなく問題のみでした(他大学の外国語の答案例はあった気が…?)。

有料サポートを利用する(神戸大学法学部限定)

この方法は神戸大学法学部の受験を考えている方限定です。私と同じく、平成31年度神戸大学法学部3年次編入試験に合格した、流浪人さん(TwitterのID;@kobe_hennyu)が神大法学部編入志望者に向けた有料サービスを始めました。
サービスの内容は
①過去問11年分(法学・一般教養)の提供
②過去問の論述の添削
③LINEやメールなどによる編入試験に関する相談
④流浪人さんが作成した過去問の論述例の提供
⑤神戸大学法学部合格後の試験過去問やレジュメ、単位情報の提供
などです。
これらのサービスが全部含まれて15,000円(合格した場合はさらに+15,000円)という、予備校に比べると格安の値段設定となっております。もっとも、編入予備校のプロの講師の方に比べると、単なる合格者に過ぎない流浪人さんが指導力で劣ることは否めませんが、神戸大一本に絞って対策してきた流浪人さんの情報はそれを差し引いても有益だと思います。予備校には経済的な事情などで通うことはできないが、過去問が欲しい!誰かに論述を見てアドバイスを貰いたい!という方は利用してみてはどうでしょうか。

編入試験に合格してよかったこと

他人に対して寛容になった

私が通っている大学ではかなりのウェイ系と呼ばれる学生さんたちがいて、サークル活動に勤しんでいます。私は編入試験に合格する前はアカペラサークルやよさこいサークルが一生懸命練習しているのを見て、「ウェイの喜びを知りやがって…許さんぞ」と思っていました。

しかし、合格してからはヤンキーがキャンパス内でフリースタイルラップをしていたり、ウェイが授業中教室の後ろで寝ながら荒野行動をしたりしていても微笑ましく感じるようになりました。編入試験に受かると他人に対して寛容になりますので、人に優しくなりたい方は編入試験に挑戦することをオススメします。

体調が良くなった

小学生以来の肩こりや頭痛、謎の吐き気などが消えました。学歴社会によるストレスで体に異変をきたしている人は編入をしてみたらいいかもしれません。

他にもネットが楽しくなった、親が優しくなった、将来に希望が持てるようになったなど

編入試験に合格して悪かったことに関しては今のところありません。今現在の大学のお友達と離れ離れになるというのが考えられますが、私のようなぼっちには縁のない話です。

受験生の方に向けたアドバイス

ここまで長々と私のサムい自分語りにお付き合い頂き有難うございました。
上から目線になって申し訳ありませんが、最後に受験生の方に向けてアドバイスをさせてください。

勉強方法で迷っている方へ

この合格体験記にしてもTwitterで合格者の人々がするアドバイスにしても、たまたまその人が上手くいった方法を皆さんに発信しているだけです。必ずしも全員にそのアドバイスが有効かというとそうではありません。

人それぞれスタートラインは違うからです。それは所属している大学のレベルやTOEICのスコア、専門科目の学習経験の有無などといった形式的なものだけではありません。その人がこれまでどういった人生を送ってきたか、どういう思考回路なのか、どういう知能レベルなのか、学習習慣は身についているのかなどといったことも含めてのスタートラインです。

例えば、俺は独学で合格できた!予備校に通っていると自主性が育まれないし、授業を受けているだけで分かった気になるからダメ!と豪語する方がいらっしゃいますが、今まで勉強したことのない人が一念発起して編入合格するぞ!と思っても、よほど何かその方を突き動かす強い動機でもない限り独学で勉強して合格するのは難しいと思います。

なぜなら、大学受験の時までに染みついた勉強スタイルはなかなか抜けないからです。ましてや大学生という自分の時間を自由に使い放題の時期に自分を律しながら勉強するというのはなおのこと困難でしょうから、そういった方は予備校に通って講師の先生の厳しい指導の下で勉強したほうが、合格する可能性が高くなるでしょう。

使う参考書にしても、法学部生であれば硬派な「現代法学入門」のような本から読んでも大丈夫かもしれませんが、初学者の方は「漫画でわかる○○法入門」とか「サルでもわかる○○」みたいな柔らかい本から読んだほうがいいかもしれません。

また、試験まで時間があまりない方が、参考書の細かい部分まで覚えようとしたり、難しめの参考書に手を出したりするのもあまりコストパフォーマンスは良くないでしょう。そういう場合ある程度やるべきことを絞って、それをキッチリと理解して使いこなせるようになる方が上手くいく可能性が高いと思います。

最終目標は試験本番で合格答案を書くことですから、それができるのであればどのような過程を辿っても全く問題ありません。人それぞれ合格レベルに達するのに踏まなければならないステップは違いますから、必要な勉強時間、使用教材の量も様々です。ですから、まずはどうすれば自分が試験本番で合格答案を書ける可能性を1%でもあげられるのかということを考えてみてください。

試験対策に反則はありませんので、予備校でも有料サービスでも他の合格者でも親のスネでも使えるものはなんでも使ってましょう。
自分で考えてみたけどどうしてもわからないという場合は編入合格者の方はみなさん優しい人ばかりなのでTwitterや質問箱等で相談してみてはいかがでしょうか。

編入試験を受けるかどうか迷っている方へ

編入試験を受けるかどうかに関しては他の人に相談するのもいいですが、最終的にはご自分の意志で決めるべきです。編入を勧める人もやめておけと言う人も、仮にそのアドバイスに従ってあなたの人生が上手くいかなかったとしても、誰も責任を取らないからです。もうすぐ法律上成人として扱われるあなたは自分の人生は自分で決めねばなりません。

前提として、編入試験は成功する人よりも失敗する人の方が圧倒的に多い試験です。

Twitterなどをみると合格している人がとても多いように見えますが、それは不合格者は情報発信をしていないからです。神大法学部の試験だけでいうと、不合格者は合格者の3倍はいますし、約3人ほどは順位的には合格していても大学が定める基準を満たしていないとして不合格になっています。

 また、編入試験の性質上どんなに高尚な目標を持って一生懸命勉強しようと不合格のリスクは付きまといますまた、それなりの時間とお金を費やしますし、もし仮に全部落ちてしまうと精神的なショックはもちろんのこと、今後の人生設計にも影響してくる可能性もあります。

しかし、編入試験に関するあらゆるリスクやコストを理解してそれでも挑戦しようとする人間を私は止めようとは思いません。私は、人は皆自分の生き方や生活について他者からの介入を受けずに自由に決定する権利を持っていると思うからです。
-小市民はいつも挑戦者を笑う-」 by メビウス
もし神戸大法学部の編入試験を受けようと考えていらっしゃるなら相談に乗りますのでお気軽にTwitterまでどうぞ。

最後に

私は今までの受験で第一志望に合格したのは幼稚園受験以来でしたので、人生で一度は合格体験記なるものを書いてみたいと思っていました。

合格後、某予備校に通っておりましたから予備校から合格体験記を書いてくださいという依頼が来たのですが、出身校やイニシャルを書かなければいけないという縛りが設定されておりましたので身バレを恐れた私は拒絶しました。

私はこのまま合格体験記を書かずに生涯を終えるのかと思っていた矢先に、コタニさんから合格体験記執筆の依頼が届きました。私の夢を叶えてくださったコタニさんに心から感謝します。

(メビウス裁判官からの補足意見) 編入は合憲です!!

 

 

 

コメント

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